短い旅の終わり

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ガラス前の人垣を掻き分けながら、工場内が見える場所へと移動する。 目の前にあるガラスの向こうには、コンベアーに乗って製品が流れる光景がはっきりと見えた。 そしてそこには、出来立てのグラチョコが沢山ある。 更にその先には、ショコラティエが丁寧な作業でチョコレートの表面に網目の模様を付けている様子も見えた。 1つ1つ手作業で作られるトリュフチョコレートは、新千歳空港店の限定商品だ。 パフォーマンスの一環として手作りされているこのトリュフは、1日に販売される数が決まっている一番人気の限定チョコレートでもある。 しかし、売り場の目立つ所に設置された限定菓子コーナーはほとんどの商品が売り切れとなり、閑散とした状態となっていた。 仕方なく私たちは、定番商品の中ならお気に入りを探して会計レジへと並んだ。
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