短い旅の終わり

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急いでエスカレーターを下りる。 小走りになりながらショッピングモールを目指し、私と豊はアヤと斗真の待つカフェへと向かった。 「都那、待って! ソフトクリームが溶けてきて・・・。」 溶けだしたクリームを舌先ですくいながら、豊は私の後に付いてくる。 しかしその時、向かい側から走ってきた小学生くらいの男の子がよそ見をして豊の足にぶつかったのだ。 「あっ・・・!!」 とっさに彼を避けようと、豊はひらりと身をかわす。 しかしその衝撃で、溶けかけていたソフトクリームは豊のアウターにぶつかり、そのままぼとりとクリームだけ床に落ちてしまった。
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