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やっと、みんなが落ち着いて、仮眠していた私を揺り起こされた。
「起きて、起きてください」
「うみゅ?」
目を覚ました私にさっきの貧乏僧侶が言った。
「盗賊団が雨の中、襲撃してきました。今、警護冒険者が戦っていますが劣勢です」
「えっ!負けてるの?」
「はい、私達は初心者で弱いので足でとまいなので馬車の中で待機です」
「ありゃ?」
私は馬車の窓越しに外の様子を見てみた。盗賊団は三十人くらいいて、警護冒険者は数名倒れていた。
「これは不味いわね。よし、新しい法術でやってみるかな?」
「えぇ~!新しい法術?」
「風よ!」
私は馬車の中から、風の法術で倒れている警護冒険者を一斉に浮かし、馬車付近まで運んだ。
馬車を出て、警護冒険者のリーダーに言った。
「リーダーさん、警護の人を一旦引かせて!」
「んっ?法術師の乗客さんかっ!かたじけない!」
「うん、法術師、シルフィーよ」
警護冒険者のリーダーは大声で叫んだ。
「聞け!一旦、馬車へ戻れ!」
「「「「了解!!」」」」
警護冒険者が戻る時に、何故か盗賊団も戻って行った。盗賊団を見ると一人の法術師が法術を唱えていた。
「風絶包囲! 」
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