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ユリがグリーンを襲った本当の意味、それはソルに監視をして欲しいというメッセージの意味だった。
ソルに疑いの目を向けさせれば、レッド達は必ずソルに注意を向けるはず。
そうすれば、レッド達が常に監視している状態となっている間はソルは安全という意味でもあった。
そう、ユリはこれを利用してソルの身に危険なことが起こらないよう、レッド達の心理を上手く利用したのだった。
しかし、結果的にソルは連れ去られてしまったことに、ユリは無駄な徒労となってしまったと静かに呟いていた。
どんな手段を使おうとしてでも、ソルとルナを守ろうとしていたユリの背中をヒナタは静かに見つめていた。
「…………」
「無事に終わったら…まずソル君に謝らないといけないね…」
「えぇ、そのつもりですよ」
「…私も謝罪して…全てを話さなければいけないね…」
「……そうですね」
廊下を静かに歩いて先導するユリに、エリザベスはソルに謝罪しなければならないことを口にする。
ユリも、それは同意見なのかそのつもりだと呟き、エリザベスも同様に謝罪し全てを話さなければならないと言う。
それを聞いたユリは静かに呟き、見えてきた階段をゆっくり登っていく。
病院は二回に差し掛かり、一階はとくに何もなかったため二階へと辿りつく。
廊下はところどころ崩壊しているのか穴が空いており、四人は慎重に歩を進めていた。
そして、近くにあったドアが無い部屋へと足を踏み入れる。
部屋は入院患者が使う部屋なのか、患者用のベッドやそれを隠すためのカーテンが6つほど並べられていた。
ベッドやカーテンは元々白いものだったのだろう、今では薄汚れたシミや埃が被っており、不衛生なものへとなっていた。
「…入院患者用の部屋か…」
「…まずどこへ目指す…?」
「そうだな…まずは院長室か資料室などを探してみようか…
何か手がかりが得られるかもしれない、だが…どこにあるのか…」
「奥に進んでみなければ、なんとも言えませんね」
薄汚れたベッドを見て、入院患者が使う部屋とグリーンが呟く。
ヒナタは、これからどこへと目指すのか質問すると、エリザベスが何か手がかりが得られそうな資料室や院長室を探そうと提案する。
しかし、どこにあるのか誰にもわからないため奥に進んでみなければわからないとユリが呟く。
四人は、入院患者部屋から抜け出そうと、奥にあるドアへと向かっていく。
しかし、その途中――…。
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