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「……?
何かしら…これ…」
何かクシャっと踏んだことに、ヒナタは下を見ると何か紙を一枚踏みつけていた。
一階にあった、床に散らばっていた何かの書類と比べるとやけに白いため、若干新しくも見えた。
ヒナタはその紙を拾い、中身を見つめる。
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レポート記録①
PM=Bio・DNA・Toughening Agent No.228
Name:●●●
Result Record
血液適合率=76%
脊髄適合率=unknown
網膜適合率=unknown
身体適合率=unknown
…etc=unknown
成功率=22%
血液段階でのDNA適合率では、No.261より21%高い数値を確認。
現段階では、それ以外の実験は不可。
身体的な影響率は不明。
胎児、及び新生児以外での使用例は0。
新生児段階で成功確認=No.398
胎児段階で成功確認=No.405
両方とも、具体的な目立った能力の情報はない。
年齢が経つにつれ、成功率は減少することは確認済み。
タイムリミットは近い
しかし、確率はニ割程度に過ぎない。
更なる結果と材料が必要となる。
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「…何…これ…」
ヒナタは拾ったレポート用紙の中身を見て呆気にとられていた。
内容は見て分かる通り、ロクでもない研究をしているレポートだからだ。
「PM…BIO…Toughening Agent…強化剤…?
…これは…一体…」
ヒナタはタイトルに書かれている英語を見て、強化剤と読めることに一体なんの強化剤なのか疑問に思う。
ナンバーの意味がわからず、肝心の名前の部分は塗り潰されていた。
「…まさか…デッド・ハウスにあった…あの紙と同じようなの…?
…持っておく必要あるわね…」
ヒナタは何か手がかりがあるのかもしれないと思ったのか、紙を丁寧に折りたたんでカバンへしまうと、急ぎ足でユリ達の後を追いかけていく。
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