第十話.七つの大罪「怠惰」

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「……? 何かしら…これ…」 何かクシャっと踏んだことに、ヒナタは下を見ると何か紙を一枚踏みつけていた。 一階にあった、床に散らばっていた何かの書類と比べるとやけに白いため、若干新しくも見えた。 ヒナタはその紙を拾い、中身を見つめる。 ―――――――――――――――――――――――― レポート記録① PM=Bio・DNA・Toughening Agent No.228 Name:●●● Result Record 血液適合率=76% 脊髄適合率=unknown 網膜適合率=unknown 身体適合率=unknown …etc=unknown 成功率=22% 血液段階でのDNA適合率では、No.261より21%高い数値を確認。 現段階では、それ以外の実験は不可。 身体的な影響率は不明。 胎児、及び新生児以外での使用例は0。 新生児段階で成功確認=No.398 胎児段階で成功確認=No.405 両方とも、具体的な目立った能力の情報はない。 年齢が経つにつれ、成功率は減少することは確認済み。 タイムリミットは近い しかし、確率はニ割程度に過ぎない。 更なる結果と材料が必要となる。 ―――――――――――――――――――――――― 「…何…これ…」 ヒナタは拾ったレポート用紙の中身を見て呆気にとられていた。 内容は見て分かる通り、ロクでもない研究をしているレポートだからだ。 「PM…BIO…Toughening Agent…強化剤…? …これは…一体…」 ヒナタはタイトルに書かれている英語を見て、強化剤と読めることに一体なんの強化剤なのか疑問に思う。 ナンバーの意味がわからず、肝心の名前の部分は塗り潰されていた。 「…まさか…デッド・ハウスにあった…あの紙と同じようなの…? …持っておく必要あるわね…」 ヒナタは何か手がかりがあるのかもしれないと思ったのか、紙を丁寧に折りたたんでカバンへしまうと、急ぎ足でユリ達の後を追いかけていく。
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