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●月●日
準備は整ったが、やはり上手くアポトーシスが誘導され辛い。
このまま上手く適合できたとしても、少なからず異常を起こすだろう。
そうなってしまえば、人という自我や存在を保っていられるのかすら怪しいものだ。
…やはり、あいつの血を使うべきなのか?
だが、もしこの事実を何者かに知れ渡れば恐らくあいつはただではすまなくなる。
…結果的に、俺のように大勢の人間に狙われるだろう。
そうなってしまえば、●●共々いい実験材料になってしまう…。
この事実を知るのは…梅雨だけ…。
あの女はいけ好かないが、少なくとも約束事は守る奴だ。
…とはいえ、いつまで安心できるかはわからない…。
…かといって、俺の血では代用ができない。
あいつの血を使用した際の成功率は恐ろしいくらい跳ね上がる…だがそれにくらべ、俺の血は逆に成功率を下げてしまう。
…情けない、これがどうにもできない才能というべきものか…。
これほど己の身体を呪いたくなったのは初めてだ…。
だが、俺は…認めるわけにいかない…。
何を犠牲にしようとも…絶対に…。
●●を実験材料にするわけにはいかない。
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紙には悲痛とも感じ取れるような文字が書かれていた。
しかも、紙にはところどころ血痕のような後もあり、まるで不気味な柄のような演出をしていた。
「……この日記は……
梅雨って八重の…確かデッド・ハウスで拾った時の…」
「ヒナタ君、どうかしたのかい?」
紙を手に持って呟くヒナタにエリザベスは声をかける。
エリザベスの声を聞き、ヒナタはエリザベスにある質問をする。
それは、八重と雨時の母についての質問だった。
「…博士、梅雨って人知ってる…?」
「梅雨…?
知っているよ、昔ポケモンの遺伝子研究で彼女の右に出る者は居ないと言われていた若き女博士だ
といっても、彼女はすぐ表舞台から消えてしまったから私も詳しくは知らないがね
それがどうしたんだい?」
「ポケモンの遺伝子研究の博士…
…じゃあ博士、八重と雨時さんのお母さんがその梅雨って人ってのは知ってるの?」
「あぁ、雨時君から少しね
最も、私もユキナリ君も彼女とは面識無いからどういう人かは知らないがね
ただ子共が居たということを知った時、彼女は結婚してその時に研究業は引退したと思うが」
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