森の中で

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やさぐれ赤ずきんは片手で狼の胸ぐらを掴み、 無理やり引きずり立たせながら言いました。 「“襲おうとしてごめんなさい。  赦してください赤ずきん様”だろうが」 どうやら虫の居所が悪いようです。 腹でも空いているんでしょうか。 「お…襲おうとしてごめんなさ―――痛い痛い痛いっ!」 「なに素直ぶってんだよ!  アンタにオリジナリティってものはねぇのかっ!!」 赤ずきんは空いている方の手で、 狼の頬を高速で往復ビンタします。 「ええええっ!?  そんなこと言われても困りますってばっ!!」 ティークの狼は涙目になりながら、 赤ずきんの猛攻を両手でガードをしようとします。
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