森の中で2

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「さてと、持っているのは  …これだけ?  シケてるわねぇ、  狼って儲からないの?」 ティークの狼は泣きました。 赤ずきんに身ぐるみを剥がされたことではありません、 まさか自分がカモになるとは毛ほども思っていなかったのです。 それも自分が襲おうとした女の子に。 「狼は金銭目当てじゃないからぁっ  その日食べていければいいんだよぉぉおおっ」 狼は大号泣しながら、 赤ずきんの足にしがみつきます。 「それはそれは大変そうで、  あ、その首に下がってるやつ高そうね」 相変わらず人を見下しているような顔つきの赤ずきんは、 狼の首に下がっているものをふんだくりました。 「ちょっと待ってっ!  それ殺された彼女との思い出の!!」 「知るか。  未練タラタラの男なんて鬱陶しいだけ、  この際、忘れちゃいなさい」 恋愛経験ゼロの赤ずきんですが、 恋愛マスターみたいな格言めいたことを言いました。
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