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「うぅ…ぅぅぅ……」
膝を抱えた狼は、
本格的に泣き出してしまいました。
「さーて、
お昼にでもしましょうかしら」
狼のことなど全く気にしていない赤ずきんは、
持ってきたキャリーバッグの中から、
アンパンと牛乳を取り出しました。
「…なにそれ、
俺から取らなくても自分のお昼持ってんじゃん…」
「いつ持ってないと言ったかしら?
負け犬は負け犬らしく黙って泣いていなさい」
アンパンをモリモリと食べながら、
森の中の一点を見つめます。
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