第1章

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「それにしても、珍しいねぇ。わ子が食堂だなんてー」 窓際の席、目の前でカレーライスを食べながら英里が言った。カレーライス240円、安い。そっちにすれば良かったと小さな後悔をしつつ、豚の生姜焼きを口に入れる。美味しい。やはりこちらで良かったかも。 「たまにはいいかなーって」 「うんうん、そういうの大事だよ!わ子は真面目過ぎる!たまには息抜きとか、サボるのもいいんじゃない?」 息抜き…サボる… 英里の一言が魅力的に感じた。 いけない、うっかり弱くなるところだった。私は強いんだ、今を生きるバリバリのデザイナーなの。休む暇があったら少しでもプラスになるように生きていかないといけないんだ。
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