第1章

2/14

23人が本棚に入れています
本棚に追加
/58ページ
昼下がり カフェのテラスで、いつもの席に座り、珈琲を片手にサンドイッチ、それも少し値の張るものを食べる。それが、私の思う「かっこいい大人の女性」だった。 暗い部屋 いつものように、彼は絵の具の臭いにまみれ、黙々と絵を描き続けていた。タイトルもなく、買う人もいない絵を、毎日毎日。恋人はいるが、関係ない。彼にとっては、絵が恋人だった。 淡色(あわいろ)の珈琲 砂糖もミルクも入れず、どうかそのままお飲み下さい。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加