第1章

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今日は昼まで仕事があった。 日曜日なので本来は休みなのだが、昨日やり残した仕事があったので、通い飽きた道を通勤し、仕事を片付けて帰ろうとした。 そのとき、彼から電話が来た。 今日は息子の運動会だったはず。 休みの日まで、ご苦労なひとだ。 しかし、仕事の上司であり、自分の最愛の人が、とても家族思いであることに、私は誇りを持つ。 それと同時に胸が痛くなる事実でもあった。 「あー、でたでた。叶和子ちゃん今日仕事だったよね?」 「はい、今終わって会社出るところです」 「丁度良かった。今から会社近くの3rd Cafeってお店に来てくれないかな。じゃ、またね」 返事をする前に切られてしまった。 3rd Cafeという名前は聞いたことがあるが、行ったことはなかった。 友達に連絡をし、場所をメールで送ってもらった。 会社からそう離れていないようだ。 彼が休日に呼び出すことは珍しいが、小腹も空いたので行ってみることにした。
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