第1章

8/14

23人が本棚に入れています
本棚に追加
/58ページ
「なに、ぼーっとしてると思ったら、次はなんだか嬉しそうだね」 ギクッ 「え、そーですか?」 「口元が緩んでる」 私は慌てて、口の前で人差し指をクロスさせ、ミッフィーちゃんになった。 「叶和子ちゃん、可愛いよ」 お世辞でも嬉しい。幸せ。 「…嬉しいです…」 あー、顔が赤いな、これ。恥ずかしい。 ちょっとうつむくと、彼もうつむいてしまった。どうしたんだろう? 「…叶和子ちゃん、あのね」 彼は言いにくそうに口を開いた。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加