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「なに、ぼーっとしてると思ったら、次はなんだか嬉しそうだね」
ギクッ
「え、そーですか?」
「口元が緩んでる」
私は慌てて、口の前で人差し指をクロスさせ、ミッフィーちゃんになった。
「叶和子ちゃん、可愛いよ」
お世辞でも嬉しい。幸せ。
「…嬉しいです…」
あー、顔が赤いな、これ。恥ずかしい。
ちょっとうつむくと、彼もうつむいてしまった。どうしたんだろう?
「…叶和子ちゃん、あのね」
彼は言いにくそうに口を開いた。
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