【記憶ノ欠片】

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私は普通にこの世に生を授かった。 特に問題なく産まれ、幸せな家庭に恵まれて育ってきた。 小学生の時は運動も勉強もでき、友達にも恵まれていた。 父さんも母さんも大事に私を可愛がり、喧嘩もしない幸せな家庭であり、この家族になれて良かったとさえ思える程に。 中学生も同じように何でもそつなくこなし、毎日が楽しみな生活で胸が良い意味で苦しかった。 卒業の日。好きな人に告白された。 凄く格好良く優しいその人に付き合って欲しいと言われた時はもう幸せの絶頂とも言えるだろう。 何もかもが満たされ、最高な人生がいよいよ高校生と言うステップに上がった。 次はどんな楽しみが待っているのだろうと思っていた。 どうして―― どうして私はここにいるのだろうか?
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