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【4】 虫の知らせ
この倉庫って、なんていうか、工場とか、体育館の内装みたいなイメージ。
出入口は北と南にひとつずつあって、ちょうど一直線に向かい合っている。
その入口と入口は、一本の太い通路で繋がっている。
太い通路からは、左右に細い通路が分岐していて、細い通路沿いに部屋が並んでいる。
中には、小さい部屋もあれば、さっきのステージがあった広場もあって、商店街みたいな感じもする。
さっきのステージは南の入り口側で、私たちは北側の入り口に向かって太い通路を移動しているところだ。
「一応、これが倉庫内のメインストリートな」
奏太さんが、太い通路を指さして言った。
…そんな名称あるんだ。
「んで、今から向かうのが……いわゆる会議室みたいなとこだ」
急に辺りが薄暗くなる。
今気付いたけど、南の入り口側は屋根が鉄骨剥き出し状態で、裸電球に虫がたかっている。
北の入り口側は、屋根がちゃんと残っていた。
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