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なのに…
その俺の、自分で言うのも何だが…甲斐甲斐しい努力を無駄にしかねない出来事が…
11月上旬の土曜日、
急に彼女の友達であり、俺がたまに相談に乗っていた、辻野と小西の二人が学校が終わると何故か、
うちにやって来た。
「何だ、どうした?」
「いやぁ、松井の家知ってたから小西さんと来ちゃった(笑)」
あっけらかんと笑いながら話す辻野。
コイツとは、確かに中学の頃から多少仲良く(友達として)してたから分からんでもないが…
「…お邪魔していいかな?」
遠慮がちに言う小西。
…コイツとは本当に部室で話したり、帰りのバスが一緒になって、ちょっと話したりする程度だ。
何で俺の家に?(汗)
俺が対応に困っていると…
「あら、健ちゃんの友達?入って貰いなさいな」
背後から母さんが現れ、俺の意向などまるっきり無視して、二人を家に招き入れてしまった。
「お邪魔しま~す」
「お邪魔します…」
…母さんが良いと言うなら仕方ない…。
多少の嫌な予感を感じつつ、俺は二人の後に続いてうちに入った。
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