第1章

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キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン 「 次の授業は超能力ありの模擬戦闘です。各自自分の武器を持参して地下の訓練場に来なさい。デュッカル上等兵号令しなさい。」 そう言うのはかなりグラマスな体型をしていて神の色は金髪という前世または異世界では即アウトな先生だ。名前を確かマライ・セイルと言った気がする。軍的階級では中尉だ。 「起立、礼」俺は抑揚のない声で言う。 因みに俺の軍的階級は上等兵だ。この時代、水という資源を手に入れるためには学生も兵士だ。まぁ元から兵士育成学校だし。 「デュッカルー、昨日の機怪の大群はヤバかったなぁ。雑魚の代名詞ポーン級とはいえ1体で人間10人の力だからなぁ。それが100体だぜ。軽く死ねるな。」 「いや、機怪は力や武器は強いが所詮機械の塊だ。実際はあれ一体で二等兵5人がいいところだ。的確に急所狙えば一発だ。」 「頼もしい事言うねぇ。デュッカル上等兵さん。」 「いつも言ってるだろ学校でそれは辞めてくれむず痒くてたまらん。」 「そうかよ。チェ面白くねぇなぁ」 俺と話してる此奴はダースだ。此奴も俺と同じ平民生まれ。軍的階級は一等兵。兵科は機人科だ。 機人とは簡単に言えば機械で出来た巨人だ。作戦では防衛でも侵略でも役に立つ兵だ。まだ、彼は一等兵だから装備は弱いがそれでも戦力としては申し分ない。 機怪とは地球の5分の2が機械に なって現れ始めた。人類共通の敵だ。彼等には強さや役割毎にチェスの駒の名前が割り振られている。 「時間ヤバイぜ。デュッカル武器持ったか?」 「あぁ」 そう言ってカバンから一辺10センチぐらいの正六面体を三つだす。 「そうだったな。お前は超人間科だったな。いいよなお前はそんな装備が少なくて…いや小さくなって。」 「そうだな。」 超人間科それは生身の人間の良さを最大限に引き出す科。超能力を使い、銃と剣で的確に敵の急所を狙う。また、その危なさと戦争での取り回しの良さ、致死率の高さから上等兵になった者には特殊装備が与えられる。だが、上等兵まで行く者は少なく無念の内に戦士する。
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