40人が本棚に入れています
本棚に追加
「わっほっほーイ」
陽気に歌いながら、街を歩き家へ向かう少女が居た。
その少女の名は、竹倉香蔵(たけくら かぐら)。
アンドロイドである。
肩で切りそろえた短い艶のある黒髪。
大きな2つの黒瞳。
ふっくらした頬。
桜色の唇。
華奢な体躯。
ウィスパーボイス。
これらの装備をしているのが、アンドロイド竹倉香蔵である。
竹倉竹蔵の妹である竹倉香蔵は、竹蔵の願いによって創りだされた。
竹蔵は小さい頃、妹を欲しがった。
だが、親は既に子を産めない身体になっていた。
よって――――作ったのだ。
大枚をはたいて作ったのだ。
女の子のアンドロイドを。
それが彼女、二つ名がすっとこどっこいの竹倉香蔵である。
「今日もお姉様いますよネ多分」
お姉様とは、天夢桜子の事である。
香蔵は桜子の事を好ましく思っていた。
最初のコメントを投稿しよう!