第2話

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「はーるかちゃあぁぁーーんっ、ご飯ですよぉーーーっ!」 ただ、それだけの事だとシビアにキメてみたのに。 私を呼ぶ飼い主の声はやたらと楽しそう。 しかも毎回食卓には豪華な食事が並ぶ。 「…にゃあー…」 仕方なく返事をすると、 「ほら、座って座って。今日は遙香ちゃんの好きな海老チリと青椒肉絲、唐揚げも作ってみました、てへ。」 ふわりと抱えられ、テーブルへと運ばれる。 何なんだ…この宇宙人は。 地球を乗っ取ったクセに。 人間を大量虐殺したクセに。 んで人間も食べちゃうクセに。 身体中毛むくじゃらで、犬顔のクセに。 「ナプキン付けてあげる。…はい、出来た。沢山食べてねぇー、それじゃ一緒にいただきまぁーす。」 「…にゃにゃにゃにゃん。(いただきます)」 何でオカマみたいな幹部クラスに溺愛されちゃってるかな… この現実が私には何より辛い。
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