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『君は僕が飼うよ。前から猫、欲しかったんだよねー。君、名前は?いくつ?』
『参謀、ダイヤルを合わせないと人間は言葉を理解出来ませんが。』
『ああ、そうだったそうだった。』
宇宙人達の会話で参謀と呼ばれていたその犬は。
自分の事を棚に上げて、私を猫だと宣(ノタマ)った。
首の後ろの何かを触り、
『で?名前は?』
吊り上がった三つ眼を細める。
『…川上 遙香、17歳。』
『そう、遙香ちゃんて言うの。僕はガディア、よろしくね?』
会話らしい会話をしたのはそれが最初で最後。
ペットとして飼われる場合、ご主人様の声は理解出来るように首輪の翻訳をセットしてるけど、ペットの主張は論外ってルールがあるらしいから、私は猫の鳴き真似しか出来なくなった。
「どう?美味しい?」
「…にゃん。(うん)」
これは運がいいのか悪いのか。
私の飼い主は底抜けに明るく、とても悪者には見えない。
…見掛けは人型の犬、だけどね。
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