第2話

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「実は今日ね、大規模な観賞ペットの売買があるらしいんだけどさ、結構凝った趣向なんだって。」 買ってくれた悪趣味な…もとい、ミニスカのフリフリ服を着るとご主人様は嬉しそうに手を繋ぎ、転送のスイッチを押す。 随分と作り変えられた元東京都市部は、空を飛ぶ車や個人のワープシステムを導入して、どこへ行くにも酷く便利になっていた。 慣れない空間転移に視界がボヤけ星が散る。 辿り着いた先はニューヨークにある巨大ビルの地下。 「こういうとこ来るの任務以来だけど久し振りだなぁ。あ、僕はね、遙香がいるから他の子には興味無いんだけど。リスターがさ、一度はペット連れで行ってみろって煩いんだよ。」 リスター…ああ、参謀補佐官って肩書きの変態蛙。 ガディアは犬顔だしスマートだから一緒にいても全然平気だけど、リスターって奴は体型もでっぷりしててキモいデブ蛙で、愛玩道具としての女のペットを何体も飼っているんだとか。 リスターみたいな輩に飼われなかった点だけは、自分の運の良さに感謝してる。
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