第2話

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突然、真っ暗になる会場。 「お、いよいよ始まるかな。」 それが合図のようにパッとステージが照らされ、そこに気取った黒スーツを着た海老星人が登場した。 「レディース&ジェントルマン!大変お待たせ致しました。只今より、奴隷オークションを開催致します。入札は球体内部ソファに設置されてますので、奮ってご参加下さい!では、早速参ります!エントリーNo.1、未開発の元女子高生『美鈴』!たっぷりご堪能下さいませ!」 熱の篭った前説の後に裸の女の子が入った球体が出て来て、はらはらと泣いている。 遠くても細部までハッキリ見えちゃうのは、私達のいる球体の内側に大きく映し出されているからだ。 入札の最低金額もそこに提示されて、落札決定後は登録した球体ナンバーと金額が、客の皆に知らされるだけ。 ハイテクだけどやってる事は人間の闇ブローカーと同じ。 人種は違えど、金欲、物欲、食欲、性欲は切り離せないモノなのだと、今更ながら思い知らされる。
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