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「ついて来い。」
宇宙人に囲まれて、途轍も無く大きな宇宙船に乗せられた。
歩かなくてもエスカレーターみたいに通路が動き、通されたのは真っ白な何も無い空間。
ただ待つように言われ無言で待機していると、次々に見知らぬ人が送られて来る。
それは隣町の学生服を来た男女だったり、サラリーマン風やOL風だったり普通のおじさんおばさんや警察官に看護師などなど…
皆に共通して言えるのは、誰も彼も死んだような目をしていた事。
老若男女問わず、白い部屋に集められているようだ。
振動も無いし行動も早い事から、移動はやっぱりワープなんだろう。
文明…というより、もうハイテクの次元が違うし、お偉いさん方がさっさと降伏したのは正しい選択だったと思った。
「さて、いよいよ選別の時だ。」
声がしたような気がした方を向くと、そこに立つ宇宙人は十個体。
頭を覆っていたヘルメットの類いは外されて、初めてその正体が知れた。
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