4章

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助け舟を出したつもりが、全く歯が立たなかった。 何故俺が庶民だと知っているのか分からないが、少なからずさっきの発言で心のダメージを負ったということだけは分かった。 「…確かに、食事中に出歩くのは行儀よくありませんね。」 副会長は、やれやれといった感じに、一息ついた。 流れ的に諦めてくれそうだ。 如月もそれを感じ取ったのか安堵したようで、天丼を食べようとする。 「しかし、私は薺と食事がしたいのです。そして、私はまだ料理を頼んでいない。なので此処で食すことにします。さあ、退きなさい庶民。」 急展開。 諦めるどころか強行突破してきやがった。 如月も驚き目を見開く。 我関せずだった柊と透琉も、流石に驚いたのか揃って副会長の方を見る。 黒南風(兄)は、タッチパネルで品定めしている。 この人も此処で食べる気か? 周囲がざわざわとし出す。 アイドル的存在の生徒会2人が、此処で昼食を食べようというのだ。 主に嫉妬の視線が多い。 「さあ、薺だけ置いて早く退きなさい!」 「な、何すんだよ!オレは、棗さんと一緒がいいんだ!」 俺は、副会長と如月の両方から腕を引っ張られるような形になる。 周りがさらにざわつく 。
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