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「あ、黒南風。お前は昨日入学式の手伝いで居なかったんだっけか。そこの空いてる席座れ。」
「はーい!」
夜長先生が指さした先は、俺の左斜め前の席。
黒南風(弟)がそこに座ると周りの奴らは、やはり色めき立つ。
「なぁ、もしかしてあの弟も生徒会か何か?」
俺は後ろを向き小声で透琉に、話しかける。
「お前流石に知らなすぎだろ。同じ学年なのに…」
「は?ばっかお前知ってるし。あれだろ?あのー、確か黒南風太郎だろ?生徒会庶務の!俺は知ってたけど、お前を試したんですー!」
「馬鹿棗!声がでけーよ !この脳筋が!!」
「また、お前らか!静かにしろ!」
お互いの声がデカかったらしく、周りからの視線と夜長先生のお叱りを受けてしまった。
「ざんねーん!庶務なのは、あってるけど俺っちの名前太郎じゃないよー?黒南風水無月(ミナヅキ)っていうのー!どう?太郎なんかより格好いいでしょ?」
ちょっと、嫌な空気が流れているところを黒南風(弟)は、自己紹介をしつつ目元でピースしながらウィンクをかましてきた。
別にトゥンクしないので、ウィンク何発もしないで下さい。
そして、全国の太郎さんに謝れ。
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