第1章

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今までこの会社は女性を武器に使うような接待をしてこなかったから。 その清潔さが気に入っていたが、またもどかしく思うところでもあった。 この瞬間は同僚によって仕組まれていたのか。 偶然生まれた奇跡だったのか。 目の前に座るクライアント側のシステム導入責任者。 蒲生成哉。見たところ40歳半ば。 自分の勤める会社に、厳しいがそれなりに的を射た意見してくる男性は、ことばに似合わず低い落ち着いた声の持ち主で、背の高いハンサム。
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