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青、目を覚ました少年が最初に見た光景だ。青い青い空。少年はゆっくりと起き上がった。周りはうっそうと繁った森。少年はボーッと頭を掻き、直後頭に電球が浮かんだ。
「学校・・・」
少年は傍に落ちていた鞄を拾い走る。
少年は森の中を風の如く疾走した。右手の腕時計は8時12分を指している。少年が行こうとしている学校は8時20分に校門が閉められてしまうため急がなくてはならない。
「転入初日に遅刻は不味いよね。」
呟きながら少年は加速する。もはや鍛えられていない人間では目視も不可能な速さになっていた。
「ん。間に合った。」
少年はギリギリで門をくぐれた。門を閉めようとしていた、教師も思わず拍手したくなる程ぎりぎりだ。
「さて、学園長に挨拶。」
彼は気づいていなかった。この学園の名前に。
『聖女機装学園』
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