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「ナイッシューです!!」
「なーにがナイッシューです!!だ、あれで失敗してたらテメェのこと殺してたわ」
あはははーと笑いながら不吉な言葉を口にする、
「え…あの…み…宮地…先輩…?」
「あぁ?」
「宮地先輩がどいてくれたのって…」
「俺にパスよこせって意味だ」
あ…俺を頼ってくれたわけじゃないのね…
はぁ…
がっくりと肩を落としていると視線を感じ顔を(というか体を)上げると
黒子君がこちらを見ていた
「ん?」
「あ、どうも」
「どーもちゃんです☆どしたの?」
「いえ…まだコートに入って1分も立ってないのに…息が…切れているなと思いまして…」
「そーかな?全速力で走ってるからじゃない?」
っべ…ばれてる。
俺の能力は持って10分…とはいい方だ。
最低なときは5分も持たないときがある。
それに常に全力疾走でコート内を駆け抜けているも同じ…息が切れるタイミングは他の選手より早いし、
体への負担も多い。
「そうですか…」
「あ、ほら始まるよ」
無理やり彼の思考をバスケに戻して俺も配置につく。
「一磨」
「んぉ?高尾」
「時間、見て」
言われたと売りにタイムに眼をやると入った時は1:09だったのがもうわずか20.4と書いてある
そんなに立ってた!?
「最後に一本決めてしまいにするか」
「あー…んー…それは無理かな…?」
誠凛の選手と雰囲気を見るとこの一本だけは落とせないという覇気が伝わってくる。
そんな相手からボールを奪うのは至難の業だ
それに、この数秒で俺のことを危険視してマークの強さが増してきている。
「っあー…なら入れさせないようにするしかねーか!」
「ああ」
高尾とハイタッチを交えると日向さんのマークにつく。
「おい、お前。」
「あ、はいなんでしょうか?」
闘争心ギラギラな日向さんが話しかけてくるうっわ…あんまり話したくないな…
「いきなり入って来たと思ったらバシバシ決めてくれるじゃねぇか…」
「おほめいただき光栄ですっ」
俺がその言葉を言った途端に彼にボールが回ってくる。
「いつまでもその余裕が続くと思うなよ…っ!!」
メガネの奥の眼が少し動いたかと思うと日向の足が少し右に動く。
右へのドライブからの切り返しで左か、
日向の足に重心が完全にかかったのを確認してから俺は右に動く
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