inevitable-必然の運命-

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《??》 隼『愁…?大丈夫?』 愁『おう…』 バチンッ 隼『ッ痛…』 愁『蓮…止めろ。隼にはこれ以上手出さないでくれ…頼むから…』 隼『愁…』 ガチャン 伊織『蓮くん~ちゃんとやってる?観にきたで~』 蓮『…』 伊織『せやった。朔のに掛かってんねんやったわ。』 愁『朔也さんの術に…』 伊織『あーあ。えらいボロボロなってしもて…お兄さん大丈夫?』 愁『全然余裕…』 伊織『朔の術に掛かってても、余裕か~。じゃあ、蓮くんに手伝ってもらおか』 隼『蓮さん…?』 伊織『ほら、蓮くん。没取しとった刀持ってきたったで~。』 隼・愁『…!?』 伊織『一応、朔には殺すな言われとるけど…別にええかな』 隼『蓮さんに何を…』 伊織『何って、刀持ったらやる事は一つやで…弟くん。お兄ちゃん殺り…蓮くん』 蓮『…』 愁『蓮…』 隼『蓮さん…止めて…』 シュンッシュンッシュンッシュンッシュンッ 愁『-ッッ…』 隼『愁…。蓮さん!止めて!目覚ましてよ!』 グサッグサッグサッシュンッシュンッシュンッ 愁『グハッ…ッッ』 伊織『いやー、蓮くん酷いなー』 隼『止めろ…』 伊織『じゃあ、次で終わりにしよか?最期は楽にさしたり、蓮くん』 愁『…ハァ…ハァ…』 蓮は愁の前で刀を振り上げた。愁『蓮……』 隼『蓮さん!戻って!!!もう仲間内で殺し合う所なんてもう見たくないから!蓮さんっっ!』 蓮『ウッ……』 愁『蓮?』 蓮『愁……に…げろ…』 伊織『あかんな~。蓮くんみたいな子が朔に逆らおうなんて…』 蓮『…』 グサッ ボトボトッボト 隼『愁…兄…ちゃん…?』 愁『…』 伊織『よおやったな~。偉いで~蓮くん。ほな、向こう行こか?じゃあね~弟くん。』 ガチャン 隼『…兄…ちゃん…』 愁は蓮の刀で急所を刺された。 隼は、拘束されて兄に近づくこともできず、ただ目の前にいる死にかけの兄の姿を見て声を殺しながら泣き続ける。
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