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彼の頭の中が真っ白になった。
それは今まで経験したことのないエクスタシーだった。
男は、サービスエリアのはるか手前からギアを落とし、エンジンブレーキを使ってミウラを減速させる。
横浜新道に差しかかる前には、すっかり普通のスピードになっていた。
――凄い、凄い、凄い!!
他に言葉は出てこない。
それは実際たいした経験だった。
ミウラを保土ヶ谷サービスエリアの駐車場に停めると、男は気前よくコカ・コーラを奢ってくれた。
炭酸の刺激は、興奮で渇いた喉を心地よく潤した。
「凄い車だね。こんな車、いったいどんなひとが乗るんだろう」
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