龍あらわる

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14歳の時だった。 私が夜、家に帰ると、母が興奮しながら私にこんな話をしてきた。 その日、母は用事で車を走らせていた。 鹿児島県の海沿いの『東市来(ひがしいちき)』という場所を走っていた。 途中『江口蓬莱館(えぐちほうらいかん)』という鹿児島の特産品や生鮮品を売る店があり、母はそこの駐車場に車を留め、お手洗いに立ち寄った。 しばらくしてトイレを出た母は、駐車場に戻り、蓬莱館の真後ろに見える海をボーッっと眺めて ふと、空を見た。
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