第1章

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自宅に着くと裏口から入る。 それを中学生の姪が見つけて。 「あれあれ。」 母もびっくり。間借りしてる女性も。」 「あはは、あれ一体何よ。」 「あれいつの間に帰って来たんだ。 何やってんだ、この泥棒猫。」 熊の助は。 「自分の息子に何と言う言いぐさ。 その辺の野良猫や野良犬と一緒しねでけろ。」 「うるさい、裏口からこっそりと入る。 それは泥棒猫。」 次に父が。 「じいさんの墓参りしたのか。 今日仕事早く終わったらしい、何んでとっど帰って来ない。」 熊の助は妹を指差し。 「ここにいる姉様に邪魔になっから帰って来なくてもいいと言われたんだ。 途中でパチスロやってだへ。」 妹はとぼけて。 「あれーそうだっけ、あれーそうだっけ。」 高校生の姪は 「言わないよ、言わないよ、このうちにそんなことしゃべる人いる。」 散々なめられる熊の助。 そこに電話が。 父は。 「熊さ電話だな。」 熊の助は電話に出る、それは朝の事務員からだった。 「何だオメエか電話なんかかけて来るなよ。」 と言って切る。父は。 「この馬鹿野郎なんで切る。 オメエじいさんの墓参りしたのか。」
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