仕事on仕事

5/102
10670人が本棚に入れています
本棚に追加
/700ページ
「お疲れー」 「あ、千葉さぁーん!酷いですよこれ。さっき来たばっかりなのに」 「ごめんねー、三浦ちゃん。今日出しで出荷かけないと駄目なんだよ」 さっき内線してたはずのハジメが突然現れた 手にしているサンプルを横目に、嫌な予感がした私は、その会話にはまざらず雑誌をめくる 「杏、わるいんだけどこれすぐ修正してくれない?」 ――だと思った ハジメが手にしていたのは、3日前にサンプル依頼したカットブラウス。 前身がポリのシフォンで、背中が綿のロクマルのスムースになっている 「わかった」 私がそう返事して、ハジメからサンプルを預かろうとして顔をあげると、般若のように顔を歪めてこっちを睨んでいる三浦が目に入った
/700ページ

最初のコメントを投稿しよう!