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上空から、呆れたような声が聞こえた。
「で、もういい?話を再開しても」
誰も答えない。沈黙は続く。なんとかは銀、沈黙は金。なんて言葉があるけれど、今回の場合は当てはまらないらしい。沈黙によって空気が明らかに重くなった。が、それも声の主には関係ないようだ。声が響く。
「じゃ、話を再開しよう。さて、と。先ほどボクが爆散させた男のように、殺しあわない、って人間はボクが殺すから、皆頑張って殺しあって、転生の権利を勝ち取ってね。あ、それと、君たちが死ぬ直前までに身に付けていた物はそのまま残ってるから、有効活用してね」
悲鳴が、聞こえた。ふむ。どうやらもう初めていいらしい。それに、身に付けていた物があるのなら、人をやるのなんて簡単だ。
上着のポケットから、ナイフを取り出す。
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