頭ノナイ

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 「…ここでサトウくんに聞こえないようにネタばらし。全部はサトウくんの妄想でした! 私が死んだ辺りから。……って言ったら納得しちゃうかな? あははーうそだよ。 ――――いや、でも私が二人もいただなんて…。まぁカンノユミが二人いるって事は仕方がない事でしょう? だって私は本物のカンノユミだから。あっちで死んでるのは整形をして私そっくりにしたカンノユミ。サトウくん以外のクラスの皆でお金をためてからクラスで二番目に嫌われ者でブスなヤツに『私そっくりの顔にしてね』って頼んだの。そしてそのブスは整形をしてからずっとこの洋館に閉じ込めていた。…あ、もちろん適当な食料は与えてたけど。 そしてクラスの皆はサトウくんが大っっっ嫌いなのです! どうしてかって? だってサトウくんはクラスメイトを殺したの。クラスの皆は知っている。だから私らはそれを担任に言った。でも大事にはされなくて私たちは拍子抜け。 だから私たちはサトウくんが偽者のカンノユミを殺すように仕掛けた。そして私たちはその犯行の様子をムービーで録画をして担任に言いつける。 これこそが私たちの本の目的! そして犠牲者はいっぱい出たけど私たちはそれを成功させた! これでサトウくんは永遠に嫌われ者!  本当にこれで私たちのクラスに平和が訪れるんだよ! ほらアオイもリンタロウもミヤビも一緒に喜びあおう!  これからも皆でクラスの秩序を乱す邪魔者を消して行こうね!」 カンノの喜びの声だけが二人だけ残る洋館で虚しく響いた。
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