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君は、やがて。
僕以外の他の男の話もするようになったね。
「ダイチャン。昔、私に毎日電話かけてきた人がいたの。
でも、その人。最近結婚したみたいなの。
私も、人から聞いたわけじゃなく。
たまたまFacebookで彼の結婚式の写真がアップされているのを見て、はじめて知ったの。
その時、ふと思いだしたの。昔、彼が毎日電話かけてくれた頃のことをね。
彼は、うん。うん。っていつも私の話を頷いてずっと聞いてくれるだけだったの。
当時の私には物足りなかったの。
毎日連絡していれば。
気持ちがそれでも変わるかもしれない。
だから、毎日彼の電話をとって。
毎日話を沢山したの。でも、無理だったの。
当時は、他に私にも好きな人がいて。
どうしても、彼を越えることは出来なかったの。
でも、今思うの。
今こうして、ダイチャンが毎日私の話を聞いてくれる時があって。
特に言葉は、いらない。ただ、聞いてくれて。そばにいてくれて。こういう幸せもあるんだなって。やっと、私もわかってきたのかな。
もし、今の私が。あの頃のあの人と出会い。そして一緒になっていたら。
私は、幸せだったのかもしれない。って、思ったの。
僕は。思う。
いや、違うよ。
きっと、今の君が昔に戻ってその男に会おうと。
その男が今にタイムスリップして君に会おうと。
僕は何も変わらないと思うんだ。
すれ違いも縁なんだ。
何かを学ぶ為に、君はその男に出会った。
何かを学ぶ為に、その男は君に出会った。
そして、その男は。
運命の人に出会っただけなんだよ。
幸せな男の写真を見て、隣のウェディングドレスの女を見て。
ふと、羨ましく感じただけなんだよ。
君は。
だって、君は
そんなこと言いながらも
その男を愛してないじゃないか。
だって、君が
僕につけた名前の男は、
別の男なのだから
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