第1章

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私は、分からないように後ろをついていく。 「カナちゃーん」 「ねぇ、平尾くんは?」 「千洋くんならもう少しで来ると思うよ」 「あ!やっぱ来てなかったんだね」 女子の会話を聞き耳立てて聞いていると。 「…そういうとこ、全然変わんないな」 耳元で誰かに囁かれ、私は驚いて後ろを振り返る。 「…!」 そこには、学生の頃の面影が大有りの平尾千洋がいた。 すぐに平尾だと分かった。 …全然変わってない でも、痩せてすっかり今時の人になっている。 「平尾くん…」 「んー黒崎全然変わんないな」 そこには、真っ直ぐな平尾の笑顔。 ビックリして心臓がドキッとしてしまった。   
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