第1章

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私たちの空気とは裏腹に、向こうでは告白タイムと騒いでいる。 「…あの、平尾くんも行ってきたら?」 動こうとはしない平尾に私は言う。 「俺、もう帰るからさ」 「え…どうして…」 「本当は俺今日用事あんのに、無理矢理顔見せろってうるさかったから なのに、みんな俺に気づきもしない」 顔は笑ってるけど、どことなく寂しそう。 …そうだよね、 あの人気者、平尾が今一人でこんなところに… 「今は一人じゃねぇよ?黒崎がいるし」 ……え。 と二人で後方で喋っていると、一人が後ろを振り返った。 「あれ!!平尾じゃね?!」 すぐに平尾が注目の的になる。 「平尾くんー!」 「千洋、おせーよ!」 カッコ良くなってない?! え、本当に平尾くん?! などと、色んな声が上がった。 私はボソッと良かったねと平尾に呟いて、帰る道を行こうとした。   
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