第1章

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「…ごめんて!でも、悪い!俺も用事あるからさ、もう行くわ」 「えっ!ちょっと!まだ話してない~」 千洋ー!! なんか叫ばれてるし… ほんと、恐るべしだな そういうとこも変わらない人気ぶり… と呑気に思いながら歩いてると、隣に影が出来る。 え?と思って、目をやるとやはり平尾がいる。 すると、平尾は私の肩を抱くとそのまま振り向かされる。 え、なに 「…お前らさー!高校の時から、 なんで黒崎のこと、輪にいれねーの? 一人にさせんなら、俺がもらってくからな」 ドッキン 肩越しの平尾の温もりとその大きな声に、私は心臓が跳ねた。 私も頭が大混乱だけど、向かい側にいるクラスメート全員が大きく騒ぎ出した。   
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