6.おにたか篇(前半)

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モニターから目が離せない。 他の奴等もそうなのだろう。 誰も動かず、何もしゃべろうとはしない。 ただ喉を鳴らす音だけが聞こえる。 俺様達が自分の姿に釘付けになっていると知らない遊は、上半身裸のまま風呂場に着いた。 すると撮影しているカメラが変わる。 遊の部屋に取り付けられた全108個のカメラと盗聴器だが、その内の3分の2が風呂場用になっているのだ。 遊は手に持っていた上の服を置いた。 そして下のズボンを脱いだ。 「「「「「っっ!!////」」」」」 見えたのはいちご柄のパンツ。 く…っ、可愛いじゃねぇか…! 盗撮すると決めたときから遊の裸はもちろん、パンツ姿まで何百回と想像し、免疫をつけてきた… …が、フェイントの上半身姿に加えていちご柄のパンツ。 実際に、現実として見るとこんなにも興奮するものなのか…!? 鼻から流れる赤い液体は勢いを増すばかりで、止まることをしらない。 このままいったら俺様は…いや、俺様達は、遊のモノを見る前にくたばるだろう。 ふ…さすがは遊だ。 直接手を下さずに俺様達にこれほどの血を流させるとはな…
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