4.生徒会取調室

21/29
前へ
/189ページ
次へ
「りゅーーちゃん♪」 オレはにっこり笑って俺様の方を見た。 そうか…犯人はお前だったのか… そうだよな、甘いものが嫌いだなんて、よく考えたら言葉だけだもんな。何の証拠にもなってなかったな。 俺様はロープで縛られた身体を懸命に動かそうとしているが… 動けないみたいだなぁ((黒笑 オレは自分の机の上にあったハサミを持ち、俺様に近づいていく。 「ま、待て!遊!! 話せば分かる!!分かるから!!」 俺様は必死でオレに話し掛けてくる。 「あはは~☆りゅーちゃん覚悟ぉ~」 オレはそんなことお構い無しに、俺様に向かってハサミを降り下ろした。 が、それを俺様は間一髪でかわした。 「チッ…」 ついつい舌打ちしてしまうのもしょうがないだろう。 「いや、チッじゃねぇよ! 悪かった!マジで悪かったから!! ちょっとした気の迷いだったんだよ!!」 開き直って謝罪してくる俺様。 だが、そんなことではオレは止まらない。 「やだぁ~許さないよぉ~」 再びハサミを降り上げ、とどめをさそうとした…が、 「こ、今度! プリン10個奢るから!!」 ──ピタッ その言葉に無意識の内にオレの動きが止まった。 「プリン…10個…?」 「お、おう…! それも最高級なのをくれてやる」 「じゃあ許す~☆」 先程までの怒りはどこへ行ったのやら… オレはプリン10個を優先し、俺様への攻撃をやめた。
/189ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2600人が本棚に入れています
本棚に追加