The sample Ⅰ<Redking>

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ー岩壁がそびえ立った荒れた大地をひたすら激走する”黒い巨体” 既にその黒い巨体が破壊し続けた残骸はいくらあるだろうか? ”彼ら”が『第692次多元宇宙区γ283星』と名づける火山の惑星の空は薄黒く、火山灰の暗雲に混じっていた。 荒れた地のその惑星の大地を走るその影は、 突進の馬力で直線的に岩壁を粉々に粉砕し暴れまわる様に激走し、 余太った下腕に余太った胴体、更にドクロのシルエットの頭部を型取り、体皮はマグマの様に黒くヒビの様な部位から赤い光が見えていた。 体長ににして50m前後… その生物は怪獣と呼ばれる類にして”レッドキング”と呼ばれる生命体である。 余太った腕の熱量と破壊力から、周辺のマグマをも叩き割り噴出させるあたり その亜種と思われるが… 「ダァダ…」 と…離れた位置から聞こえる不気味な声紋。 レッドキングの亜種が振り向いた先には、長身痩せ型のモノトーンの”怪人” 背には何か機械の様な物体を背負い、そこからチューブのような部品がモノトーンの怪人の胸に接続されている。 咆哮するレッドキングの亜種。 長身痩せ型のモノトーンの怪人を先ほどから追っていた獲物と認識しており、怒りが増大したかの様な野獣の威嚇だった。 長身痩せ型のモノトーン怪人は動かず、レッドキングの亜種は凄まじき足音を踏み鳴らし向かっていく。 既に長身痩せ型のモノトーン怪人は”陽動”として逃げる場所もジリ貧であった しかし…
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