第1章

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「なるほど・・・どおりで僕以上の力が出せるわけだ。でもこれなら願いを叶えるのも夢じゃないね」 「当たり前だろ!絶対にトップになって願いを叶えるぞ!改めてよろしくな・・・空」 「こちらこそよろしく!」 二人は友情を深めお互い親友同然だと思っていた。 「よし!これから少し特訓しよう!」 叶が空に提案した。 「そうだね。コロシアムも明後日だし特訓しよう」 「よし!まずは力をしっかりと制御できるようにならなければ・・・」 叶が空に教えて欲しそうな目で見る。 「教えるから安心してよ」 少し笑いながら空は言う。 「まず、叶斗の動きを見た感じ体の重心が上半身にいってしまってるんだ。体の重心は腰においてバランスをとる」 「後は体の軸がぶれないように気をつけながら思いっきり足で地面を蹴る。この二つくらいかな・・・コツといえば」 それを聞くと叶はすかさず実践してみた。 「重心を腰において、体の軸がぶれないように・・・思いっきり地面を蹴る!ドンッ」 凄まじい速さで動けるようになった叶は満足そうな顔をしていた。 気づけばそこらに転がっていた岩はほとんどが粉砕され見るも無残だった。 「はぁ・・はぁ・・さすがにこれだけやると疲れらあ・・・」 叶はそう言いながら地面に寝転ぶ。 「確かに・・・すごく・・・疲れたよ・・・」 空も叶の隣に寝転ぶ。 「星が・・・きれいだ・・・」 「確かにな・・・こんな満天の星見たことねえよ・・・」 叶が言う。 二人はそのまま疲れからかその場で熟睡した。                           * 最終日、とうとうコロシアム開催の前日になった。 起きたときにはもう辺りは黄昏ていた。 二人は体を起こそうとするが昨日の疲れからか、体が思うように動かなかった。 「前日なのに体が動かね・・・ちくしょ・・・」 少し焦ってる叶の様子を見て空は言葉をかけた 「大丈夫さ。昨日あれだけ特訓したんだ!きっと大丈夫」 「・・・そうだよな」 叶は心配そうな顔をしていた。そんな顔を見て空は必死に励まそうと声をかける。 「明日はがんばろう!負けなんてしたら地獄行きだよ!」 「軽々しく地獄とか言うなよ・・・ハハハ」 ますます青ざめていく叶の顔を見て空はあわてていた。 「なんてな!俺が落ち込むわけないだろ!フハハ」 やはり叶はお調子者である。 「・・・全く・・・心配して損した・・・」 空は呆れた顔をしている。
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