第6話

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駅に着くとスーパーは既に閉店していて、駅前は人通りも少なく暗く寂しい感じで、益々心の中が落ち着かなくなる…… 駅前に設置されている時計を見るともう23時になっていた はぁ……疲れた・・・ 途中のコンビニで夕飯買って帰ろう…… 今日は寒いな…… 11月に入り、夜はすっかり冷える様になってきた 今日は夕方から風が出てきて、なんだか冬の様な寒さだ 街路樹の葉があちらこちらに風に舞っている あーこんな日はコンビニのおでんが食べたいな…… だいこん、ちくわぶ、たまご、しらたきと……はんぺんは絶対にはずせないよね おでんの事を考えていたら、落ち込んでた気持ちがさっきより少しだけ浮上してきた 色気より食い気? そっちの方が私には合ってるよ さぁ、おでん買ってサッサと帰るぞー! 目標のおでんまで……じゃなくてコンビニまで50メートル、心の中でおでんの歌を勝手に作詞作曲しながら歩いた がーーん なんと、はんぺんがなかった…… ないとなると余計食べたくなる でももうコンビニないし、今日は諦めるか…… あーあ、はんぺん食べたかったな…… はんぺんのかわりにウインナー巻きを追加して、あと350mlのグレープサワーも買って店を出た なんか買い物の内容がひとり暮らしの寂しい終わってる女子っぽいな…… って、その通りか…… 普段家では滅多にお酒は飲まないけど、今日は飲みたい気分だ 帰ったらお風呂入っておでん食べながらお酒飲んでサッサと寝よう 大通りから外れて全く人気のない道へ入ると、音もなく灯りもほとんどない いつもはあまり気にした事ないけど、この前課長に言われたせいか、なんとなく怖くなって、早歩きで家へ向かった
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