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「いやービックリしました!上條さんのオーラっちゅーか、なんかどす黒い雰囲気に圧倒されて固まっちゃいましたよ!
…………アレッて佐伯先輩は俺のだぞ!って牽制っすかね?」
松澤君が興奮冷めやらぬ感じで顔を真っ赤にして言った
「俺も正直ビビった……俺の知ってる彼はあんなんじゃなかったぞ!全く別人みたいだったけど、何かあったのか……?」
綾瀬さんが最後の部分だけ小声で私に聞いてきた
「気に入らねぇな」
ボソッと言った一言にみんなの視線が集まる
「私も主任に1票です!!
何ですかアレ!ここは神聖な職場ですよ!邪な思いは持ち込まないで欲しいですよ!
全く油断も隙もあったもんじゃない!
悪霊退散です!!蒼空先輩の周りに盛り塩しときましょう!……あ、でも課長の舌打ちは許しますよ」
親指を立て課長を見てニヤリと笑うと、松澤君同様真っ赤な顔して興奮して喋る真由ちゃんに、
「あら、あなたの口から神聖な職場なんて言葉が出てくるなんて、私耳鼻科に行ってきた方がいいかしら?」
と、華子さんが言えば
「アハハ……川嶋さんは佐伯さん大好きだもんね。この前社食で佐伯さんを飲みに誘いたいけど、川嶋さんが怖くて声かけられないって開発部の奴らがぼやいてたよ」
「当たり前じゃないですか、宇佐美さん!蒼空先輩は私のもんです!どこの馬の骨だかわからない奴になんか渡せないです!蒼空先輩の貞操は私が守ります!」
いやいや……真由ちゃん貞操はないでしょう
この歳で3年付き合ってた彼氏がいたにも関わらず、まだ清い関係って方が問題有りだよね……?
「あれ~、みんなどうしちゃったの?
立ったままで……えっと~ミーティング?」
たった今出勤してきた部長の能天気な一言で、みんな気を取り直してそれぞれ仕事に戻った
それにしても、佑……どうしちゃったんだろう……?
訳がわからずに不安になるも、なんとか気持ちを切り替えて目の前の仕事に集中した
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