第6話

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その後本来のミーティングを済ませ、デスクに戻ると、営業課にはほとんど人がいなくて、部長、課長、そして佑の3人は端に設けられたミーティングルームで何やら話をしていた 私はいくつか出来上がったデザインを課長に見てもらおうとスケッチブックを手に立ち上がり、課長の元へ向かう 「座れ」と言われ壁に立て掛けてある折り畳みのパイブ椅子を持ってきてくれた 課長のデスクで2人頭をくっつけ合うくらい近づいて私の描いたデザイン画を覗き込んで見ていると、どこからか視線を感じる 顔をあげて見渡すと、フロアの隅の方で佑が壁にもたれかかってこっちを睨む様に見ていた…… 慌てて目を逸らして俯くと 「どうした?」と、心配そうな課長の声が…… 「なんでもありません」 無意識にギュッと握った右手を課長の左手がふわりと包んでくれた ビックリして視線だけ課長に向けると、 ニッコリ笑って「大丈夫」と、私にしか聞こえない声で言った 私は正直、佑が何を思って何を考えているのかわからなかった 昨日の電話の佑とはあきらかに何かが違う 何か自分の気がつかないところで佑を怒らせたり傷つけたりしてしまったのだろうか……? 仕事に支障を来したり、みんなに迷惑かけてしまうのだけは避けたい…… 私の思い違いであってくれればいいのだけど・・・ チラッと目だけ動かして佑の姿を確認すると、もうさっきの場所にはいなくてホッとして小さく息を吐き出した (もし、また様子が変だったら…… もう一度佑とは話した方がいいのかな?)
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