〈3〉

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 流れてくる水は足に激しく当たり、一歩ずつ踏みしめながらでないと歩けない。壁を頼りにじりじりと歩む。  しかしロボットはというと、自重が二百キロもあるせいかびくともしない。  調査員は何度も足をとられて転びそうになったが、そのたびにロボットに支えられて、こらえた。  現在歩いているのは枝分かれした坑道で、もうすぐ本道に出るはずだった。本道はまっすぐ地上まで伸びており、そこまで来れば出口も見え、俄然、元気も出てくるだろう。  一歩一歩、確実に歩を進める。すでに水かさは脛ほどまであり、急ごうとしても急げない。だが急がなければ水位はどんどん上昇してきて、どこまで上がってくるのかわからないが、ついには踏ん張れずに流されてしまうかもしれない。坑道の奥で溺死するのを想像して戦慄した。
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