〈4〉

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 洞窟の入口が見えた。教えてもらっていた、敵のアジトである。  ロボットはそこへ向けて、歩調を変えることなく進んでいく。  少し遅れて、武装グループのメンバーが、ロボットの動きを見守りながらついてきていた。  ロボットの持つ銃は、ほかのメンバーのもつ自動小銃と同じだったが所持弾は多かった。武器はほかに手りゅう弾もあった。重い武装でもロボットなら平気であると、多くの武器を携帯させられていた。  やがて、洞窟の入り口に到着した。目立たない洞窟だった。しかも人の気配はない。ここがアジトであるとは信じられないほどであったが、ロボットは疑うことなく内部へと入っていった。  洞窟内は、狭く、暗かった。ライトは点けない。なるべく見つからないようにして接近し、攻撃する必要があるからである。ロボットには赤外線カメラがあり、明かりがなくても周囲の様子を知ることができた。
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