11人が本棚に入れています
本棚に追加
大気の組成が地球とはちがうこの惑星で活動するために、調査員は体内にナノマシンを注入していた。顕微鏡でしか見えないウイルスサイズの機械が大量に体内で作用し、これによって、大げさな呼吸装置を使用せずとも呼吸できるようになるのである。
現在では、さまざまなタイプのナノマシンが開発され、人類の宇宙開発はよりいっそう発展していた。
暗い坑道内をライトで照らしながら、徒歩で内部へと進みつつ、手に持った探知機をかざす。反応があれば、音が鳴って知らせてくれる仕組みである。
かなり奥のほうまで坑道をすすんできたが、まだ反応はない。
ふいに、調査員の後ろを歩くロボットが立ち止まった。
「ちょっと待って下さい」
最初のコメントを投稿しよう!