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山々は乾いた風に吹かれ、草木の生えない茶色い地肌をさらしていた。
そんな大地でも、人々は住んでいた。
だが決して豊かとはいえない土地で人々の暮らしは貧困を極め、そのような生活を強いられている原因はその国の政府にあるとして、ことあるごとに反乱が起きていた。
反政府を自称する過激な思想を持つ武装グループがはびこり、その勢力による内戦はいつ終息するともしれず、人々の生活は一向に良くならなかった。
武装グループはただ政府に不満を持つだけの破壊集団となり、一団となって政府を倒して新たな国作りを目指すことはなかった。烏合の衆のようで、秩序もなく、ただの山賊と変わりない者も多くいた。
武装グループ同士のいざこざも絶えない。
「いいか、おまえら」
と、その武装グループのリーダーは声を張り上げた。垢じみた顔の下半分は髭に覆われて、見た目は年齢不詳である。
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